真空のスプリンクラーで事故を防止! | アルコニックス三伸株式会社

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腐食

⑰給湯配管では亜鉛メッキ鋼管は使用されていない

既に給湯配管では亜鉛メッキ鋼管は使用されていません。理由は60℃を超える温水が流れると腐食が著しく促進されるからです。しかしスプリンクラーは常温で使用していますので事情が違います。何故、腐食するのでしょうか。

⑱腐食のメカニズム

亜鉛メッキは亜鉛の標準電極電位が鋼より低いので異種金属として接触した場合、犠牲的に腐食し鋼の腐食を抑制できることから炭素鋼鋼管に施されています。

金属結晶を持つ一般的な金属表面では、結晶粒界や転位などの欠陥部を有しており、欠陥部とその他の部位との間に電位差に相当する電池が金属表面に多数生成され、欠損部は電位の高い状態アノードになり、その他の場所はより電位の低いカソードとなります。炭素鋼鋼管内部の亜鉛メッキ表面も同じで多数の電池が生成されており、そこに溶存酸素を含む水を充填すると多くの表面で腐食が始まります。亜鉛の腐食だけであればサビこぶや穿孔にいたらないのですが、亜鉛は水と接することにより標準電極電位が徐々に高くなり、腐食が亜鉛を貫通し鋼に達するころには亜鉛と鋼の電位差が逆転してしまい、露出した鋼の表面の腐食は促進されてしまいます。この現象を電位逆転現象と言い溶存酸素と水質が大きく作用しています。

またネジ部に穿孔が多く発生するのは、ネジ切りによって鋼管の肉厚が薄くなることが大きな要因ですが、他にネジ部のすき間入口部とすき間内部との間に溶存酸素の濃淡が発生することにより通気差電池が形成され、通気差腐食が促進されるとも考えられています。

⑲通気差腐食とは

水中の酸素濃度の差によって起こる腐食のことです。金属と接触している水面には水の表面張力によってすこし吸い上がります。この面は水の層が薄いので空気層から酸素がよく供給されカソード、水に遮られて酸素の供給がこれに比べて少ない水面下の部分がアノードとなり、その間に通気差電池が形成され通気差腐食が起こります。
また錆びこぶ部でも、周辺部がカソード、錆びこぶの下がアノードとなる通気差電池が生じ、錆びこぶの下が浸食されるようになります。

⑳何故、真空スプリンクラーは防食できるのか

2次側配管の漏水例(配管後16年使用)

スプリンクラー配管は、亜鉛表面の欠損による腐食、溶存酸素の濃度差による通気差腐食、亜鉛と鋼の電位逆転現象による腐食などが複合的に作用してピンホールに至ると考えられます。これらの腐食には全て溶存酸素が係わっていることから、溶存酸素を除去しなければ配管の腐食を防ぐことはできません。まして従来のスプリンクラーは加圧の世界ですので、ヘンリーの法則が示す通り、消火水の溶存酸素濃度は増加し腐食を促進させてしまい、何時ピンホールによる漏水事故が発生するのか予想することはできないのです。

逆に真空スプリンクラーは負圧の世界ですので、消火水の溶存酸素濃度を低下させ腐食を抑えることが可能なのです。

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